共働き夫婦が陥りがちな夫婦の危機とは?

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 現代に生きる私たちは、人生の勝ち組になるために、仕事での成功・家庭の幸せ・健康など、すべてを手に入れたいと願っています。

ところが、「あれもこれもしなければならない」というプレッシャーと、時間に追われる生活の中、夫婦関係が犠牲にされる場合が多いのです。

ここでは、現代人が抱えるストレスと、夫婦関係について考えてみたいと思います。

ストレスに晒される現代の夫婦たち

現代の夫婦は、昔に比べてより多くのストレスに晒されています。

夫には、長時間労働や会社での人間関係、リストラの不安などのストレスがありますし、妻には、家事や育児、仕事を同時にこなさなければならない、というストレスがあります。

ストレスで頭がいっぱいになると、お互いに相手のことを思いやる心の余裕が失われていきます。

「私はこんなに疲れているんだから、あなたが私の欲求を満たして当然」

「私を安心させて、元気を与えてほしい」

無意識に、相手にしてもらうことを求め、そうでないとヤツ当たりしてしまうことも。

安息の場であるべき家庭が、さらなるストレスの源となってしまう場合も多いのです。

あなたがもし、配偶者に対して次のようなことを感じているとしたら、ちょっと立ち止まって、今のライフスタイルを見直してみてはいかがでしょうか?

 

◆時間や、やることに追われて、相手に十分な関心を向けるゆとりがない。

◆相手がのんびりくつろいでいるのを見るとイライラする。

◆相手をコントロールしたい気持ちが強い。

◆頼んだことを相手がすぐにしてくれないと、イライラする。

◆皮肉や攻撃的な言い方をよくしてしまう。

 

恋愛時代には、お互いの気持ちがピッタリと寄り添って、相手といることに安らぎを見出していたカップルでも、結婚して何年か経つと、現実を生き抜くためのストレスの中で、お互いを見失ってしまうことがあります。

相手がそばにいてくれさえすれば万事OK、と思っていた結婚当初の幻想から覚め、理想的に思えていた相手の短所が目に付くようになります。

ストレスフルなライフスタイルの中では、夫婦が一緒に笑ったり、楽しんだりする余裕がありません。

現代社会を生き抜く夫婦は、極度に機能性を追求するあまり、夫婦のつながりを深めるための大切な時間を犠牲にしているのです。

仕事や育児の頑張りすぎが夫婦の破綻を招く

もしあなたが頑張り屋さんで真面目な人だとしたら、仕事や家事・育児などを完ぺきにこなそうとして、多くのエネルギーを注ぐことでしょう。

物事がうまくいってるときはいいですが、思ったようにいかなくなると、イライラしたりパニックに陥ったりしながら、なんとかしようと更なるエネルギーを投入し続けます。

その結果、精神的・肉体的に疲労が重なり、エネルギー枯渇状態に陥ってしまうのです。

このような状態では、夫婦間で相手を思いやったり、愛情を与える心の余裕がありません。

疲労のため、夫婦生活も避けがちになり、次第に夫婦の心は遠のいていきます。

また、仕事への野心が強く、競争心むき出しで生きているような人は、夫婦関係のような親密な人間関係に自分を当てはめること自体が難しくなり、無意識のうちに仕事に逃げるようになります。

幸せな夫婦が大切にしていること

中には、強いストレスの中でも、お互いへの愛情をしっかり保っている夫婦もいます。

だからと言って、彼らは恋愛時代のお花畑の中に住んでいるわけではありません。

彼らも他の夫婦と同様に、夫婦の危機を通過してきましたが、それを何とか乗り越えてきたのです。

ストレスと不安をうまく自己管理し、相手に安心と平安を与えられるように努力しているのです。

 

現代は、多様化の時代と言われる一方で、人々はマスコミの影響を強く受けています。

皮肉なもので、「夫や妻はこうあるべき」という理想像を持てば持つほど、職場でも家庭でも、完ぺきにその役割を演じることが願われ、プレッシャーに晒されるようになります。

そんな中で、夫婦がストレスと上手に向き合い、家庭をお互いにとって居心地の良い場所にしていくことは、現代社会を生き抜くために最も必要なことと言えるのではないでしょうか。