愛される人が実践している、たった一つのこととは?

img_2081

ありのままの自分では愛されない、という不安に囚われていませんか?

夫婦関係をはじめとした身近な人間関係の中で愛を感じることは、幸せな人生に不可欠なことです。

ところが、多くの人は心のどこかで「自分は愛されるに足らないのではないだろうか?」という不安を持っています。

傍から見たら、美人でスタイルもよく知的な女性が、「自分は愛されない」と思い込んでいるとしたらどうでしょうか?

こうした自信の無さは、他人からは全く理解できないかもしれません。

でも本人にとっては、自分の中の小さな弱点や不完全さが、大きな恥ずかしさとして感じられ、「自分なんか…」「嫌われるかも」「自分には無理」といった自信の無さに囚われてしまうのです。

「今の自分では不十分」という思いは、決して満たされない渇きのように「もっと完璧に」「もっと美しく」「もっと強く」なるようにと、とあなたを駆り立てます。

一見、向上心豊かで前向きに見える努力の背後には、ありのままの自分を認められない自己肯定感の低さと、羞恥心が潜んでいます。

拒絶されることへの怖さから、伝えることが出来ない

例えば、自分がどんなに相手を必要としているかということを、相手に伝えたいとします。

でも相手を信じて、自分の本当の気持ちを伝えた時、拒絶されたらどうしよう…そんな不安が頭をよぎります。

愛する人から拒絶された時に感じる、身の置き所の無いような羞恥心と惨めさ。

特に過去に愛する人から拒絶された経験があると、その時の記憶と感情が潜在意識のなかで呼び覚まされ、恐怖は増幅されます。

そんな感情を味わうのが嫌で、自分の本当の気持ちに蓋をしてしまいます。

ところが、人と心を通わせる為には、まず自分の本当の気持ちに気づいて、それをさらけ出す必要があるのです

愛を信じて行動できる人が信じている、たった一つのこと

愛を信じて自分をさらけ出せる人と、「自分は愛されない」という不安に囚われ、自分をさらけ出せない人とでは、何が違うのでしょうか?

ヒューストン大学のブレネー・ブラウン教授は、その違いは、たった一つのことであると言っています。

 

「愛を信じて強い帰属意識を感じている人と、人の愛に飢えている人の違いはひとつ。

自分は愛されるに値する人間であると信じるか否か、たったそれだけです。

自分は愛されるに値すると信じている人が、人とこころが繋がっていると感じる人なのです。」

 

博士は、多くの人をインタビューした結果、「自分には価値がある」と信じている人は、そうでない人に比べ、「自分は愛されている」「居場所がある」という強い帰属意識を持っていることを発見しました。

あるがままの自分の価値を信じることの出来る「自己信頼感」こそが、愛に満ちて安定した関係を持つための重要なポイントだったのです。

 

「自己信頼感に溢れる人々とは、不完全である自分を受け入れる勇気がある人々を指します。

彼らはまず自分を大切にし、それから他人も大切にします。

…人とのつながりを真の意味で築くことは容易くありませんが、彼らは嘘偽りない「真の自分」をもって他者とつながりを築いているのです。

彼らは自分以外の何者かになろうとすることはありません。

これが人と心を通わせるための鍵です。」

 傷ついても本心を表現できた自分を褒めてあげる

ありのままの自分を受け容れ、愛を信じることの出来る人たちに共通しているのは、意外な事実でした。

それは、自分の不完全さ・傷つきやすさを受け入れ、なおかつそれを愛しているということです。

相手が自分のことを好きでいてくれるかどうか確信が無いとき、自分から「愛している」と伝えるのは勇気が要ります。

やっとの思いで伝えた気持ちが拒絶されることを想像すると、多くの人はそのリスクを避けようと、自分の本当の気持ちを伝えることができません。

 

ところが、愛される人たちは、見返りを求めずに愛を与えることの出来る勇気を持っています。

たとえ拒絶され傷ついたとしても、それをそのまま受け入れようとします。

傷ついて悲しんでいる自分は、弱く惨めな恥ずかしい存在などではなく、自分の心に忠実に、真剣に生きている、愛すべき存在なのだ、と考えるのです。

傷ついて弱い自分を、「よくやったね」と心から受け入れて褒めてあげることが出来たとき、あなたは「愛されない自分」の呪縛から解き放たれるのです。

傷つきやすさを受け容れ、しなやかな心を手に入れる

ブラウン教授は、傷つきたくなくて鉄の鎧で自己防衛している私たちに、次のようなアドバイスを与えてくれています。

 

•弱みを見せて傷つくリスクを負ったとしても、自分をさらけだしてみること。

•損得勘定抜きに「健康なこころ」で、ありのままを愛してみること。

•未来の結果に対する怖さの感情を受け入れ、怖がりながらも、精一杯自分自身でいることに、感謝と喜びを見出すこと。

•そのままの自分を善しとすること。

 

私たちに必要な本当の勇気とは、愛を拒絶された時に感じる痛みを、そのまま受け止める勇気、そして、そんな自分を決して卑下したり正当化したりせずに、精一杯自分自身でいつづける勇気なのではないでしょうか。