離婚する夫婦に決定的に欠けているものとは?

2017年8月12日

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夫婦をつなぎとめるのは「愛」?

中央公論新社が読者100名を対象に「夫婦にとって一番大切なものとは?」と質問したアンケートによると、次のような項目が上位を占めたそうです。

「愛情」「尊重」「思いやり」「会話」「共通の趣味」…

ほかにも「あきらめ」「忍耐」「お金」、面白いものでは「お互い相手の知らない時間を持つこと」との答えも。

 

ところで私は、カウンセラーとして数多くのご夫婦に関わる中で、夫婦にとって最も大切なのは「愛」以上に「信頼」ではないかと考えるようになりました。

結婚当初は、お互いのことを信頼し、それ故に一生を共にすることを約束したはずなのに、年月とともに信頼が深まっていく夫婦もいれば、信頼を失っていく夫婦もいるのはなぜでしょうか?

人が信頼を失うのは、相手に対する期待が裏切られた時

信じていた夫に浮気をされたり、優しいと思っていた夫からモラハラされたりすると、相手に対する不信感が一気に高まります。

一時の過ちであれば、相手の謝罪を受け入れて許す気にもなるでしょうが、謝った舌の根の乾かぬ内に、また同じことを繰り返されたりすると、もう相手を信じる気力さえなくなり、人間不信に陥ってしまいます。

この状態になってからカウンセラーを訪ねてくる方も多いのですが、夫婦修復はかなり難しくなります。

なぜなら、夫婦をつなぐ最も大切な要素である「信頼」が失われているからです。

信じて裏切られた時には、だれもが傷つきます。

そして、「これ以上傷つきたくない」という自己防衛本能が働きます。

相手に見切りをつけることで、これ以上自分が傷つくことを避ける苦肉の策が、離婚という選択なのです。

失われた夫婦の信頼を取り戻すには?

信頼関係は一朝一夕には築けません

「7つの習慣」で有名なスティーブン・コヴィー博士は、関係性における信頼残高の重要性を説いています。

私たちは日常生活の中で、無意識のうちに相手がとった行動に対して点をつけています。

相手の点数の増加は、信頼残高への預け入れとなり、信頼感が高まっていきます。

信頼する相手とのコミュニケーションは楽であり、多少の失敗があったとしても、悪いほうにとらずに相手を理解しようとします。

 

反対に信頼残高が不足していると、コミュニケーションは硬直し、まるで地雷原を歩いているように、言葉の一つ一つに気を使い、相手の顔色を窺うようになります。

相手が何気なく言った一言にも、「ウラに何か別の意図があるのでは?」と勘ぐってしまい、お互い疲れていきます。

これを防ぐためにも、夫婦間の信頼残高を日頃から蓄えておくことが大切です。

信頼残高を高める6つのポイント

コヴィー博士は「7つの習慣」の中で、信頼残高を増やすための6つのポイントを挙げています。

(1)相手を理解する

人は、相手の欲求やニーズを、自分の価値観のフィルターを通して解釈しようとします。

例えば、妻が自分の観点から見て、相手が喜ぶと思うことをしてあげたのに、夫が期待通りに喜んでくれないときがあります。

せっかくの努力を受け止めてもらえず、自分の善意が拒否されたと感じて、心を閉ざしたくなりますが、コヴィー博士は、自分が相手からしてもらいたいと思うことを相手にしてあげるだけでは不十分である、と言っています。

もう一歩深めて、相手を一個人として深く理解し、相手の立場に立って、その欲求やニーズを理解することが大切です。

(2)小さなことを大切にする

相手に対する小さな心遣いと礼儀が、夫婦間の信頼残高を高めていくことになります。

特に男性のプライドを傷つけるような言い方は、どんな場合でも避けたほうが賢明です。

夫婦喧嘩で感情的になり、相手のプライドを傷つける言葉を使ってしまうことがありますが、これは相手にとって心の傷となり、あとあと残ります。

それが、今までの信頼残高を一気に引き出してしまう結果になることもあります。

(3)約束を守る

相手にとって大切なことを約束しておきながら、それを守らないときには、今まで貯めた信頼残高が、一気に失われてしまうことでしょう。

守れない約束は、しないほうがマシです。

一度浮気した夫が、「もう二度としません」と妻の前で約束したのに、再びこれを破れば、信頼残高はゼロどころか、マイナスになってしまいます。

(4)期待を明確にする

人間関係におけるほとんどの問題は、相手に期待する役割と目標が曖昧であるために起こるといわれます。

夫婦間においても、相手に対して何を期待しているのかを、言葉で明確に伝えることが重要です。

夫と妻は、それぞれの役割に対する無意識の期待を持っています。

妻は自分の持っている期待に照らして夫に点数をつけ、自分の期待が夫にも十分伝わっており、受け入れられているもの、と思い込んでいます。

ところが現実は、夫は妻が何を望んでいるかを、まったく理解していないことが多いのです。

これを防ぐには、相手がわかっているもの、と早合点せずに、お互いに対する期待像を明確にしておくことです。

それが曖昧であったり、相手にしっかり伝わっていないと、誤解が生じて夫婦関係が悪化していきます。

(5)誠実さを示す

今まで挙げた項目を全部守ったとしても、心の中に二面性を秘めていれば、信頼残高を増やすことはできません。

正直であることです。

6)誠意をもって謝る

自分の過失で信頼残高の引き出しをしてしまった時には、誠意をもって謝りましょう。

誠心誠意を込めた言葉は、大きな預け入れになります。

心から誤ることは勇気が必要ですし、内面が安定していないとできないことです。

謝罪することで相手に弱みを握られ、つけ込まれたり攻撃されるのではないかと思ってしまうからです。

 

反対に、相手のミスによって信頼残高が引き出されてしまった時には、相手のことを許す努力をしていきましょう。

「二度と浮気しない」と誓った夫が、また過ちを犯してしまったとき、あなたの心は夫に対する不信と怒りでいっぱいになることでしょう。

でも、それによって過去の夫のすべての努力まで否定してしまうのは、ナンセンスです。

今までの夫の行動のすべてが信じられなくなってしまった人は、現在の問題と過去を切り離して考える必要があります。

夫との過去の素晴らしい思い出まで否定してしまうのは、あなたの人生にとってマイナスでしかありません。

まとめ

離婚を回避するためには、夫婦間の信頼残高を増やす日々の努力が必要です。

また、相手が信頼残高を引き出してしまった時には、それを許す努力も必要でしょう。

「でも相手を許して信じれば、また同じことを繰り返すのでは?」という不安が先立つかもしれませんが、それは相手の課題であり、あなたがコントロールできることではありません。

逆説的なようですが、それでも信じてあげることが、あなたが相手に影響を及ぼすことのできる、最も効果的な方法なのではないでしょうか?

 

“人は、信じてくれない者のために自分を変えようとは、決して思わないものだ。

相手を変えようとするなら、今あるがままの相手を信じてやることだ。

何度裏切っても信じ続けてくれる人の前に、だれもが最後には屈服するようになっている”

 

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