モラハラ夫の特徴・原因・対処法とモラ度チェックリスト

夫のこんな態度が辛い…
旦那さんのこんな態度に悩んでいませんか?
- 些細なことで夫に指摘されたり怒られることが多い。
- よく「お前のせい」と言われるが、いくら考えても腑に落ちない。
- 夫の意見に反することを言うと、途端に不機嫌になり怒り出す。
- 友人に会ったり集まりに行こうとすると、機嫌が悪くなる。
- 「下手だ」「ダメだ」「怠けている」など貶されることが多い。
- 「誰のおかげで飯を食えると思ってるんだ」と上から目線で言われる。
それ以外にも、旦那さんの言葉で日常的に傷ついたり、自分でも気づかないうちに自分の考えや価値観、能力や人格に自信が持てなくなったり「私はそんなにダメな妻なのだろうか?」「自分がおかしいのだろうか?」と思うことが多いとしたら、あなたは「モラハラ」の犠牲者になっている可能性があります。
モラハラは、放置すると、夫婦の危機に発展するだけでなく、あなた自身の自己肯定感に致命的なダメージを与えます。
この記事では、モラハラを見抜き、適切な対処するための知識をお伝えいたします。
モラハラとは?
モラハラの定義
モラハラ、セクハラ、パワハラ、フキハラ…。
最近では「○○ハラスメント」という言葉を日常的に耳にするようになりましたが、そもそもハラスメントとはどういう意味でしょうか?
広義には「人間としての尊厳や権利を侵害する行為」と捉えられています。引用:コトバンク
もし誰かがあなたに対して虐待・侮辱したり、またはその他の方法で継続的な苦しみを与えている場合、それはハラスメントと言えます。
モラルハラスメント(モラハラ)とは、道徳的に反する言動によって、相手に苦痛を引き起こす精神な暴力・虐待です。
モラハラは、職場や家庭内の人間関係で発生することがあります。
夫婦関係では妻が被害者になりやすい
夫婦間では夫・妻のどちらもモラハラの被害者になり得ます。
裁判所が公開している「司法統計年報」によると、モラハラにあたる「精神的虐待」を離婚動機として申し立てた人は、女性が10,975人、男性が3,234でした。出典:※「令和4年 司法統計年報(家事編)・第19表 婚姻関係事件数:申立ての動機別・申立人別(全家庭裁判所)」
男女比では、女性側からの申し立てが男性側のほぼ3倍となっており、妻がモラハラを受けるケースが圧倒的に多いことを示しています。
モラハラが続くと、被害者側がストレスを抱え、最悪の場合、離婚や精神的な病に発展することもあるので、被害者は自身が感じている苦痛やストレスを軽視しないことが大切です。
モラハラ夫チェックリスト
モラハラ夫の典型的な特徴として、次のようなものがあげられますが、一言で言うと、「自己中心的な動機から相手をコントロールすること」と言えます。
あなたの旦那さんのモラハラ度をチェックしてみましょう。
⚠️自分の考えを一方的に押し付ける:あたかも自分の考えが絶対で、妻の考え方がおかしいかのような言い方をする。
⚠️自分のことは賞賛し、妻のことは貶す:自分が優位に立ってマウントを取り、配偶者を支配しようとする。
⚠️批判や侮辱を繰り返す:妻の意見が気に食わないと、決して受け容れず攻撃的に批判する。
⚠️自己中心的な態度:妻の気持ちを考えず、自分中心に物事を決める。
⚠️嘘をつく・謝らない: 決して自分の非を認めない。
⚠️責任転嫁:問題が起きると妻のせいにする。
⚠️配偶者の行動を束縛する:時間的・経済的に妻の行動を束縛する。
⚠️外面がよい:周囲に対しては、愛妻家であることをアピールする。
モラハラ夫になる原因
次に、モラハラをするようになった心理的な原因について考えてみましょう。
育った環境
家父長的な家庭内で父親のモラハラ的な行動を見て育つと、それが当たり前だと思い無意識に模倣してしまいます。夫の両親の夫婦関係を見てみると、やはり父親がモラハラである場合が多いのです。
等身大の自分に向きあえない
モラハラ夫は、本当は自分に自信がなく、自分の弱さや非を認めることが苦手で、自分の行動を正当化しようとします。自分の中の弱い部分や足らない部分を否定しており、それを妻に投影することで、自分の優位性を相対的に感じたいと思っているのです。
親から無条件に愛されなかった
生育過程で親から過度に期待されたり、ありのままの自分を受け容れてもらえなかったりすると、承認欲求が異常に強くなります。妻を服従させ尊敬を強要することで、歪んだ承認欲求を満たそうとします。
妻への甘え
職場や社会でのストレスやプレッシャーを上手く発散できず、妻や子供たちなど、より弱い立場の者に攻撃的な態度を取ることでメンタルを保とうとします。しかしこれは精神的甘えであると言えます。
モラハラは改善するか?
本人が問題を自覚しないと難しい
モラハラを改善する難しさは、やっている本人が、それがモラハラだと気づいていないことにあります。
モラハラ夫本人は、「妻のために教育してやっている」と考えているため、自己反省がありません。
また、過度な束縛に対しても、「妻の安全を守るためにやっていること」と思っているので、妻が苦痛を感じていることを実感できません。
本人が問題を自覚できず、気づきと反省がないため、カウンセラーなどが介入しても、改善が難しいケースが多いのです。
依存しているのはモラハラ夫の方
モラハラとは人間関係における一方的な支配関係です。
支配関係が成り立つには、支配する側だけではなく、支配される側の存在が必要になってきます。
夫のモラハラがひどかったとしても、それに屈しなければ支配関係は成り立ちません。
モラハラ夫の餌食になりやすいのは、優しくて従順な性格の妻です。
モラハラ夫は妻の優しさや従順さを利用して、妻を自分の支配下に置こうとします。
批判・侮辱・軽蔑・無視・脅迫などを通して妻の感情を不安にさせ、言うことを聞かせます。
また妻の自分軸を破壊し、自己肯定感を下げることで、相対的に優越感を味わっているのです。
その意味で、依存しているのはモラハラ夫の方であるため、依存関係に執着します。
モラハラに直面したときの具体的な対策
我慢しすぎない
モラハラの被害を受けた妻は、「自分さえ我慢していれば何とかなる」と思って我慢しがちです。
しかし夫から頻繁に傷つけられ、不安や恐怖を感じているとしたら、それ以上我慢するのはよくありません。
カウンセリングを受けるなどして、自己肯定感を回復する努力をしましょう。
第三者の意見を聞く
モラハラを長期間受け続けると、「正しいのは夫で、おかしいのは自分なのか?」と価値観が混乱してきます。
これはガスライティングによって暗示にかけられていることを意味します。
カウンセラーなど第三者の意見を聞くことで、客観的な視点を取り戻しましょう。
夫と距離を取る
あなたの心理的・物理的な安全を確保するために、プチ家出や別居などを通して一時的に夫と距離を置くことも効果的です。
この時、夫が急に優しく歩み寄ってくることがありますが、夫が問題を自覚し反省するまでは、簡単に帰らない方がいいかもしれません。
逃げ場を確保する
モラハラは精神的虐待や暴力にエスカレートしていきます。
あなた自身を守るために、シェルターとなってくれる場所をあらかじめ準備しておくことが大切です。
実家や友人宅、女性相談支援センターなど、逃げ場を確保しておきましょう。
自分自身の心と体をケアする
モラハラ夫に支配されていると、妻は夫に合わせることでクタクタになり、自分自身のケアをする余裕を失ってしまうことがあります。
特に傷ついた心を癒すために、カウンセリングを受けたり、人との交流を持つことが効果的です。
まとめ
モラハラの被害を受けている妻は、心に傷を抱えながらも夫を見捨てられず、モラハラを受け続けることが少なくありません。
しかし、そのような姿勢は、モラハラ夫をますますエスカレートさせてしまいます。
自己中心的なモラハラ夫の行動を止めるためには、強硬手段として別居や離婚を選択せざるを得ない場合もあります。
何よりも大切なのは、あなたが自分自身を大切にすることです。
モラハラ夫に変わってほしいと訴えても、ますますモラハラに拍車がかかる場合があります。
それよりは、あなた自身がズタズタになった自己肯定感をしっかりと回復して、夫との距離を保って巻き込まれないようにするのが得策です。
あなたが幸せにすべき人は、旦那さん以上に、あなた自身なのです。
一人で悩まずに、適切なサポートを積極的に探していきましょう。