夫が帰りたい家、帰りたくない家

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オトコにはオトコの愛のかたちがある

男性は結婚と同時に、家族を養う責任を持って生きていく決意をします。

人間が、まだ狩猟をしていた時代から、男性は一家の養い手であり、大黒柱でした。

現代になって、女性が働く機会が増えたとしても、大部分の家庭において、夫の収入が家計を支えている場合が多いことでしょう。

男性には、自分が家族を養い、守らなければならないという強い責任感があります。

男性が仕事に没頭するのは、仕事そのものに対する責任感もさることながら、自分が働いて収入を得ることが、家族の幸せにつながると考えているためです。

仕事に打ち込み過ぎて、結果的に家族を放っておくことになったとしても、その動機は「家族を養うため」であり、それが男性の愛の形なのです。

家ではひたすらくつろぎたい夫

男性は仕事に対して、女性以上の責任感を持って取り組みます。

自分が収入を失うということは、家族を路頭に迷わせることですから、例え辛いことが多くても、簡単に職場を放棄するわけには行きません。

男性の脳は、特に仕事に向き合う時、強い集中力を発揮するようにできています。

そのため男性は家に帰ると、ひたすらリラックスして、疲れた心と体を癒して充電したいと思うのです。 

ここで大切なのは、男性にとっての休息とは何かを知ることです。

仕事の疲れを癒し、明日への活力を得るための行動は、男性と女性では大きく違います。

女性なら、誰かとおしゃべりすることで自分の気持ちを吐き出し、ストレスを発散して元気を取り戻そうとしますが、男性は反対です。

男性には、脳の集中力を解除しボーっとできる時間と空間が必要です。

会社から帰ってきた夫が、家に帰るなりテレビを付けて、スポーツやコメディーなどを、延々と見続けているのを見て、イライラする奥さんもいるかもしれませんが、これは男性がくつろいでいる姿なのです。

 原始時代の男性たちが、食料を得るために野生動物たちと死闘を繰り広げた後、疲れ切って洞穴にたどり着いた時には、静かに焚火の火を見つめながらリラックスしていたように、現代の男性たちも、ストレスの多い職場から帰った後は、脳のスイッチをオフにして、ひたすらリラックスしたいと思うのです。

 夫にくつろぎを与えない妻とは?

1. 話しすぎる妻

夫が帰ってくるのを待ち構えたように、機関銃のようにしゃべり続ける妻がいます。

妻も一日、育児などでストレスが溜まっていたりして、夫にそれを吐き出して、聞いてもらいたいという欲求があります。

でも、先ほど書いたように、男性と女性ではストレス解消の方法が全然違います。

夫が脳のスイッチをオフにしたい時に、妻が横でしゃべり続けていると、夫は疲れているのに妻の話に集中しなければならず、ストレスを感じます。

あるいは、集中せずに聞き流してしまい、妻を怒らせたりします。

夫が帰ってきたら、まず静かにくつろげる時間を十分に与えることが大切です。

2.配慮のない妻

小さな子供たちがいる家庭では、父親が帰ってくるなり、子供たちがまとわりついて、遊んでもらおうと引っ張りだこにすることがあります。

子供が大好きなお父さんなら、それが活力源になるでしょうけれども、疲れて帰って来て子供たちを相手にする元気もない時もあります。

夫が、子供たちをうるさがって怒鳴ったりする時は、職場での問題で頭がいっぱいの時や、ストレスで心の余裕がなくなっているのだと理解して、子供たちを一旦遠ざけて、静かにリラックスできる環境を作ってあげたいものです。

3.夫をほったらかしにする妻

疲れて帰ってきたのに、家には妻もいず、食事も準備されていなかったとしたらどうでしょうか?

もちろん、共働きをしていて妻が忙しい場合もあります。

でも、帰ってきた時に笑顔で迎えてくれる妻の姿に、夫は大きな慰労を受けます。

家族が幸せな姿を見て、自分が苦労して働いていることの価値を感じるからです。

家族のために働いている夫に対して、家族が無関心であったり、寒々とした雰囲気が漂っていると、夫は自分の居場所がない、と感じるようになるのです。

男性が帰りたい究極の場所

男性は明日への充電をするために、精神的に引きこもって一人になる時間を必要とします。

だからと言って、誰もいない寒々しい家で、孤独に過ごしたいと思っているわけではありません。

外の世界で神経を使い、疲れ果てた男性にとっては、温かく受け入れてくれ、彼が元気を取り戻すまで、そっとしておいてくれる環境が必要です。

男性が最もリラックスできる究極の場所は、女性の子宮と言えるかもしれません。

温かく、柔らかく、安心させてくれる、そんな場所です。

男性は温かく安心できる場所で、武器を降ろし鎧を脱いで、ひと時の充電の時間を持ちたいのです。

夫が妻に対して、あるがままの自分を、ただ柔らかく受け入れて欲しいと望むのも、妻の前ではすっかり安心して、心の緊張から解き放たれたいからです。

実際、男性はセックスのあとに、真のリラックスを得ることができるといいます。

夫にとっては、一生懸命働いてきたこと自体が、家族に対する奉仕と考えていますから、家では妻から感謝され、もてなされたいと思っています。

外で働いてきた夫を、心からの感謝の気持ちで妻と子供たちが出迎え、愛のこもった食事とホスピタリティーでくつろがせ、ゆっくりと充電できる静かな時間を与えたならば、どんな男性が家に帰りたくない、と思うでしょうか?

それがない時に、男性は自分の存在価値がないような気がして、外に居場所を探し始めます。

たとえ、お金目的の表面的な笑顔やホスピタリティーであったとしても、自分をもてなし、くつろがせてくれる場所に惹かれてしまうのが男性の心理です。

こうしたことに気を配り、夫に「我が家は最高」と思わせる妻が、本当に賢い妻なのではないでしょうか。