夫から離婚したいと言われた!夫の本当の気持ちは?

ある日突然、夫から「離婚したい」「もう愛情がなくなった」「これ以上夫婦を続けることは難しい」と言われたら、あなたはどうしますか?

「夫がこう言うのだから、もう別れるしかないのでは?」と諦めそうになるかもしれません。

でもここで、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。

夫は本当に、あなたが嫌いになって離婚したがっているでしょうか?

夫が本当に伝えたいメッセージは、その背後に隠されているのかもしれないのです。

「もう愛情がなくなった」の本当の意味は?

夫から「嫌いになった」「もう愛していない」と言われると、女性は心が折れてしまいますよね。

「飽きられてしまった」「私に魅力を感じないんだ」「捨てられた」と感じるかもしれません。

でも夫がこう言ったのは、反対に「妻が自分を愛していないのではないか」と感じているからなのです。

本当は妻に愛されたいのに、愛されてないように感じているからなんですね。

 

特に、子供のとき親との関係で安定した愛着関係を築けなかった人は、心のどこかに「見捨てられ不安」を抱えたまま、成長します。

大人になり、心から愛する人に出会って結婚したのに、何かうまくいかないことがあると、「自分は愛する人からまた捨てられるのではないか?」という不安が、心の深いところから頭をもたげてくるのです。

また、一見愛されて育ったように見える人でも、「親の願うようないい子にしていた時だけ愛された」と思っている人は、「ありのままの自分では愛されない」という見捨てられ不安を持つようになります。

 

潜在意識に見捨てられ不安を抱えていると、「そのままの自分では愛されない」「いつかは愛する人に捨てられる」というシナリオ通りに、行動してしまうことがあります。

妻がちょっしたことでイライラしたり、幸せそうでない様子をみると、夫は「自分のせいで妻は幸せじゃないのかもしれない」と感じて、幼少時に親に対して感じた不安を再生してしまいます。

「妻を喜ばせられない自分は、ダメな夫だ。きっと妻は自分の元を去ってしまうだろう」という思考プロセスが自動的に起り、未来に不安を感じてしまうのです。

ところが、これらすべては、本人も無自覚のまま潜在意識の中で起こっていることなので、夫自身も自分の本当の気持ちがよくわかりません。

妻に対する漠然とした満たされない思いや、不安・寂しさ・怒り・失望から、「もう愛情がなくなった」と感じてしまうのです。

夫の言動の背後にある本当の訴えを聞く

夫が妻から離れようとする行為には、離婚宣言・別居・浮気・不倫などがありますが、その背後には、「見捨てられる前に、自分から離れる」という心理が働いています。

「捨てられる自分」という最悪のシナリオを回避するために、捨てられる前に自分から先に離れていくのです。

「愛されなくて悲しい」を、「自分にはあなたの愛は必要ない」にすり替えることで、自分が傷つかないようにする、自我の防衛機制ともいえるでしょう。

 

でもそれは、旦那さんの本心が願っていることではありません。

本当は、愛する妻から「そのままのあなたと一緒にいて幸せ」と思ってほしいのです。

夫は、妻が夫の愛を感じて喜んでいる姿を見るときに、妻の愛を感じることができます。

反対に、不満や不安に満ちている妻の姿を見ると、どうしたら妻を満足させることができるのかがわからず、責められた気がして無力感やイライラを感じてしまうのです。

妻を幸せにすることが出来ないと感じた夫は、深く挫折するとともに、家庭に居場所を失ってしまいます。

妻の心が安定すると夫も変わる

さて、ここまで読んで「夫から見捨てられると感じてきたのは、私のほうだったのに」と感じる方も多いと思います。

夫婦の両方が見捨てられ不安を抱えていると、お互いに相手の言動に敏感になりすぎ、不安を感じやすくなります。

また、「見捨てられる」という思い込みを証明するような事実にだけ、目が行ってしまうようになります。

その結果、お互いに愛し合っていながらも、常に不安になり、相手を信じられず、必要以上に愛を確かめようとして、結果的に相手を束縛してしまいます。

 

この悪循環から抜け出すためには、自分にしっかりと向き合い、不必要な思い込みを手放すこと。

愛されている事実は過小評価し、愛されていないと感じる部分にだけフォーカスしていないか、自分自身を客観的に見つめてみることです。

また、あなたが思っているより、あなたの態度が夫に多大な影響を与えているという事実を、認識しましょう。

あなたの心が安定すれば、夫は安心して自然にあなたの元へ戻ってきます。

夫の態度や言葉に振り回されて不安になるのではなく、その奥にある本当の願いを汲み取ってあげられるよう、あなた自身が安定した心の器を築いて行くことが大切です。