夫が離婚したがる本当の理由

 

「突然、夫から離婚宣言されました…」

そのようにしてカウンセリングに来られる方々は、後を絶ちません。

今までそれなりに仲良くやってきたつもりなのに、なぜ今突然、離婚なのか???

妻には到底理解できない、夫の不可解な離婚宣言と、その奥にあるホンネの世界を探ってみたいと思います。

夫が離婚したがる理由は?

男性が離婚したいと思う理由は様々ですが、その中でも代表的なものを紹介しましょう。

①他に好きな女性ができたとき

これはある意味、一番単純な理由です。

恋愛にのめり込んでいる期間は、正常な判断ができなくなります。

不倫相手と一緒にいることが最優先の目先の目的になってしまっているので、それを達成するためには、妻に嘘をついたり、逆ギレしたりもします。

性格が変わってしまったように感じるかもしれませんが、全ては恋愛ホルモンによって引き起こされている一時的な現象です。

夫の言葉を額面通りに受けて、嫌われていると誤解しないようにしましょう。

 

不倫しながらも、妻と家族を愛し続ける男性は多くいます。

彼らが望むのは、スリルを伴う非日常的な刺激や、必要とされることによる自己肯定感の高まりかもしれません。

妻がしっかりしていて家庭を任すことができ、安心して仕事に打ち込んでいるような真面目な男性が、ある日突然「こんな人と?」と思うような相手と不倫関係に陥ることがあります。

不倫相手から依存され、求められることで、自己肯定感や優越感が満たされるために、その関係にとどまっているのです。

こうした男性は、家庭では模範的な夫であり父親である場合が多いのですが、どこか本音をさらけだせず、常にいい人を演じているような部分があります。

もともと、妻や家族を捨てる気は毛頭ないので、根気よく待ち続ければ必ず戻ってきます。

②結婚生活自体がストレスになって、そこから逃れたいと思っているとき

別に妻のことを嫌いでなくても、結婚生活で受けるストレスを、自分自身で処理しきれない時、男性は一人で悩んだ末、離婚を決意することがあります。

これは、妻に対する愛が冷めたからではありません。

逆説的に聞こえるかもしれませんが、妻を愛しているからこそ「妻を幸せにする」という目的を果たせずにいる自分自身に、葛藤を覚えるのです。

妻が幸せそうなときは、夫は自分にも満足し、夫婦は円満に行きますが、妻がどこか悲しげに見えたり、満たされていない様子だと、夫はそれを自分のせいだと感じて、ストレスを受けるのです。

妻がとても優しい性格なために、実家や職場からの様々な要求を背負い込んでしまい、精神的に苦労していると、夫は妻を守り切れていない自分を責め、プライドが傷つき自己肯定感が下がっていきます。

結局は自分自身に「妻を幸せに出来ないダメな男」というレッテルを貼って、挫折感から立ち直れずに離婚を選びます。

こういう男性は、繊細で優しい心を持っているのに、自己肯定感が低い人が多いのです。

参考記事:夫から離婚したいと言われた!夫の本当の気持ちは?

③自己実現と自立のための離婚

珍しいですが、「自己実現のための離婚」というものもあります。

妻が嫌いなわけではなく、結婚生活が苦痛、というわけでもありません。

ただ、男としての自立と自己実現のために、敢えて一人になろうとするのです。

こういう男性の妻は、優しく献身的で、夫の我が儘も喜んで受け入れていく人が多いのです。

 

男性は女性以上に、自分の夢や志を成し遂げることに人生の価値を置きます。

また、自分の能力で稼いだお金で妻を養うことで、男としての価値を感じます。

「まず自分が成功してからでないと、妻を幸せに出来ない」と考えるのも男性の特徴です。

妻の立場からすれば、苦労してもいいから一緒にいたいと思っているのですが、夫は敢えて居心地の良い妻の元から離れて、一人で自分に向き合う時間を持とうとします。

妻のことは好きだけれども、家庭の事情に振り回されずに、100パーセント自分と自分の未来のことだけにフォーカスできる環境が欲しい、と思うのです。

 

こうした男性は、ある意味気概のある男性と言えますが、個人としていくら大きな成功を収めたとしても、結婚を通してしか得られない心の成長や幸せを無視した人生を送るとするならば、結局は虚しい老後が待っています。

結婚生活を維持しながらも、自己実現を出来る道を、夫婦でとことん話し合っていくことが大切でしょう。