夫が妻から愛されていると感じるとき
あなたはどんな時に、夫に愛されていると感じますか?
愛されている実感があるときは、全てが安心できて平和な感じがします。
夫もまた、妻に愛されていると感じる時、心の安定を得て自信が持てるのです。
では、夫が妻に愛されていると感じる時とは、どんな時なのでしょうか?
夫婦は鏡
よく「夫婦は鏡」と言われます。
鏡に向かってニッコリ微笑むと、鏡の中の自分も微笑み返してくれるように、夫婦はお互いの表情や感情に、微妙な影響を及ぼし合っています。
例えば、夫が不機嫌になると、妻は不安になります。
「職場でなにかあったのかな?」
「もしかして、私に何か腹を立ててる?」
想像はどんどん膨らんでいきますが、夫は無言のままテレビやスマホを見ていたりするばかり。
男性はストレスや悩み事があるとき、誰かに相談するよりも、自分の殻に閉じこもって頭の中が整理されるのを待つのです。
ところが何も話してくれない夫に、妻は様々な憶測をしはじめ、あたかもそれが現実であるかのような錯覚に囚われてしまいます。
よくあるのが、「夫が私に腹を立てている」という想像です。
妻の中で起っていること
中でも、自己肯定感が低くて見捨てられ不安が強い人は、自分に自信がなく、夫の態度に一喜一憂しがちです。
夫の心を先読みして、自動思考が起ります。
「夫は私に対してきっと腹を立てている」
「そのことで私を嫌いになるかもしれない」
「その結果、私は捨てられるだろう」
というふうに、本人が望まない方向へと、未来の筋書きをイメージしてしまいます。
また、愛されなくて寂しいのは、常に「私」であり、見捨てられるのも常に「私」という、被害者的な自己イメージに囚われやすくなります。
ところが、これが落とし穴なのです。
この固定化されたイメージに囚われていると、夫が自分と同じような寂しさを感じている、ということに気づきにくくなるのです。
夫婦は鏡ですから、妻の表情や態度は、同じように夫に対しても大きな影響を与えています。
妻が不安や悲しみを感じていると、夫はそれを敏感に感じ取るのです。
そんなとき、夫が妻を慰めたり安心させてあげたらいいのですが、その反対のことが起こります。
不安で悲しげな妻の様子をみると、大部分の夫は、慰めたくなるよりも、イライラしてしまうのです。
夫の中で起っていること
妻が悲しんだり不安になっている様子を見ると、夫の中では次のような自動思考が起ります。
つまり、
「妻が自分に愛されていると感じていない」
「妻が自分の愛を受け取ってくれていない」
「自分は妻から愛されていない」
夫は、妻が夫の愛を受けて幸せそうにしているのを見るとき、妻から愛されていると感じます。
妻が不安そうな様子だと、夫自身も妻から愛されていることを実感できず、妻を笑顔にできない自分を無能な夫だと感じ、自己肯定感が下がっていくのです。
このようなことが度重なると、妻に対してどう接すればよいのかわからなくなり、ますます引きこもって不機嫌になり、妻と顔を合わすのを避けるようになります。
その姿に、妻は「やっぱり夫は、もう私のことなど愛していないんだ」と、ますます不信と不安を強めていきます。
この悪循環に陥ると、夫婦は互いに「愛されていない」と誤解したまま、関係破綻の方向に向かってしまうのです。
距離を置くことで早く回復する
この悪循環を回避するには、夫の不機嫌に敏感になりすぎないことです。
そこで妻が不安になれば、二人の間で増幅作用が生じます。
そんな時は夫の不機嫌に巻き込まれないように、少し距離をおいたりして、夫との間に境界線を引くことです。
夫の不機嫌に責任を感じて、なんとか機嫌を取ろうとする必要もありません。
それは一過性のものですから、夫に「不機嫌でいてもいい」という許可を与えて、自分は巻き込まれないように、一時的に避難すればよいのです。
そしてあなた自身が不安や不機嫌に陥らないように、気分転換や楽しめることをして、心を安定させることが大切です。
本当に、「夫婦は鏡」。
あなたがまず笑顔を作ることで、夫もはやく機嫌を直すことができることでしょう。