夫に対する不安を放置すると、夫婦の心はどんどん離れて行く

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 無口な夫に不安を感じるとき

あるクライアントさまの相談内容ですが、無口な旦那さまが何を考えているかわからず、直接聞いてみることもできないまま、不安だけが募り、アレコレと頭の中で想像してしまって、非常に気疲れしてしまうそうです。

夫が何を考えているかわからないと、妻は不安を感じるものです。

怒っているのか、避けられているのか、あるいは妻に言えない秘密があるのか…?

想像がどんどん悪い方へ行ってしまい、それがあたかも現実のように感じられて来ることがあります。 

 

特に、夫が浮気や不倫をしているのではないか、という疑惑を持ち始めると、ほとんどの女性は夜も眠れなくなり、ありとあらゆる悪い想像に心を蝕まれてしまいます。

それ以外にも、旦那さまが理由もなく不機嫌に見える時は、その原因が自分にあるように感じられ、変に委縮してしまって自然体で振る舞えなかったり、無言で責められているような感じがする、と言う方もいます。

でも現実は、想像とは全く違う場合が多いのです。

男性と女性では、不安の感じどころが違う

自分が相手からどう思われているかに神経を使いすぎると、相手の本当の気持ちが、見えなくなってしまうことがあります。

寂しいのは自分だとばかり思っていたのに、相手の寂しさに気付いていなかったということが、夫婦関係ではしばしばあります。

ところで、男性と女性とでは、不安を感じる部分が全然違います。

妻は、夫からの愛情に敏感です。

夫からの関心や優しい態度、話を聞いてもらったり、頼みごとをを聞いてもらうことで、愛情を確認して安心感を得たいと思っています。

夫がそれを満たしてくれない時は、愛されていないような気がして、不安に感じるのです。

 

ところが夫の場合は、全く違います。

夫は、妻から基本的に信頼されているかどうかを重視します。

妻から過度に世話を焼かれたり、心配されると、信頼されていないような気がして、腹を立てることもあります。

また、愛する女性を幸せにする能力があることが、男としての価値を決めると考えています。

家庭を顧みずに仕事に打ち込むのも、家族をしっかり養うことで、妻を幸せにするためなのです。

このように、女性にとっては愛を失うことが、また男性にとっては信頼を失うことが、最大の不安要素であるといえるでしょう。

仮面夫婦にならないためには…

お互いの考え方がはっきり分からないまま、相手に確かめもせずに、自分の憶測で勝手に相手の心を判断していると、二人の心の距離はどんどん広がってしまいます。

まずは勇気を出して、自分が感じていることを、相手に伝えてみましょう。

ホンネを言ったら、相手が怒るのではないか、という恐怖心が邪魔をするかもしれませんが、伝えないことには、相手の気持ちもわかりません。

お互いに疑心暗鬼のまま、仮面夫婦への道を歩むことになってしまいます。

相手が怒ったとしたら、怒ったのは何故かについて、聞いてみましょう。

あなたが想像もしなかった答えが、返ってくるかもしれません。

 

その時大事なのは、相手からどんな答えが返ってきたとしても、それをいったん受け止める覚悟をしておくことです。

時には旦那さまが、過去のことを蒸し返してきて、攻撃してくることがあるかもしれませんが、それは膿が出ている過程だと思って、黙って受け止めることが大切です。

そこで、自己弁護したり、反撃したりせずに、相手の言い分を黙って受け止めることで、あなたに対する信頼度は、大きく上がります。

私は、これを過去の断捨離と呼んでいます。

どんなに仲の良い夫婦にも、時には誤解や行き違いがあるものです。

その時には適当にやり過ごしたとしても、苦い記憶として心の奥に残っていることがあります。

 

旦那さんが、過去のネガティブな思いを吐き出してくれた時は、それを癒すチャンスなのだと思って、黙って受け止めてあげる努力をしてみましょう。

また、大げさに謝ったりするよりも、「そうだったの…。話してくれてありがとう」と静かに受け止めるのが良いようです。

夫は、決して妻を責めるつもりで過去を蒸し返してるわけではないのです。

ただ、わかってもらいたかった思いを表現しただけなんですね。

こういうプロセスを繰り返していきながら、だんだんと夫婦の距離が縮まり、過去の痛みも治癒されていきます。

夫婦関係修復は、魔法のように、一瞬でなされるものではありません。

毎日の積み重ね、毎瞬間の積み重ねによって、揺るぎない信頼感が作られたとき、最高の円満夫婦になることができるのです。