妻とはレスなのに浮気する旦那の心理

 

私とはできないのに、他の女性とは…

あなたが妊娠や子育ての真っ最中で大変な時、旦那さんが風俗に通っていたり、浮気をしていることが発覚したとしたら…?

「あなたの支えが必要だった時に、私を裏切ってそんなことをしていたのね!」

と、旦那さんの裏切りに対して、失望と悲しみ、怒りが湧くことでしょう。

そして、そんな旦那さんを二度と信じられなくなるかもしれません。

 

また、妻とはセックスレスなのに、他の女性と不貞関係を持つ男性もいます。

そうした男性は、妻が嫌いというわけではありません。

不貞行為をしている男性の中で、本気で妻と別れたいと思っている男性は、実は少数派に過ぎないのです。

妻のことを大切に思いながらも不貞をする男の心理。

女性には理解不能な男性の生理と心理について考えてみましょう。

オスとメスの存在目的

男性の生理を生物学的観点から見てみましょう。

自然界を見ると若干の例外を除いて、すべてオスとメスから成り立っていることがわかります。

オスの役割は交尾をしてメスに子種を与えること。

これに対してメスの役割は子供を産むことであり、鳥類や哺乳類においては育てることも含まれます。

 

アリの社会をみると、女王アリと働きアリはすべてメスです。

ある時期にオスアリが生まれて、新しい女王アリと交尾するとすぐに死んでしまいます。

チョウチンアンコウの場合は、もっと衝撃的です。

小指ほどのサイズのちっぽけなオスは、自分の40倍以上も大きなメスの体にくっついて放精した後、メスの体に吸収されてその一部となってしまいます。

これを見ると自然界では、オスの存在目的が子種を撒くことにあることが、よくわかります。

オスが子種をたくさん撒きたい理由

人間において、一回の射精で何億という精子が放出されます。

これは、一個の卵子に対して無駄に多い数のように思えますが、精子の数が多いほど子孫を残せる確率が増えるわけです。

生き物の本質が、自分の遺伝子を遺すということにあるのなら、男性は生涯で出来るだけたくさんの女性に子種を撒きたい、という欲望を持ってもおかしくありません。

実際、歴史上の英雄豪傑と呼ばれる人物にはその傾向が顕著でした。

ある研究によると、現在生きている男性の200人に1人がチンギス・ハーンの子孫であり、 これは彼が生前千人以上の女性を妊娠させたという計算になります。

一人の女性が生涯に産める子供の数には限りがありますから、複数の女性と関係してでも沢山の子孫を残したい、という本能のなせる業と言えるでしょう、

夫婦における男性の役割

さて、日本の一般的な夫婦に目を向けてみましょう。

子供ができた後に女性は妊娠期間に入り、心と体の全ては、生まれてくる赤ちゃんに向けられるようになります。

これは、子供を産み育てるというメスの本能だと言えます。

この時期の女性は、生理的にセックスを求めませんし、産後しばらくはその状態が続きます。

つまり、女性に子種を与えた後の男性は、性的には「用済み」になった状態です。

 

その代わり、男性には別の役割が期待されるようになります。

妊娠中の動物のメスは活発に動けないので、オスが外敵から守ってくれること、食べ物を調達してくれることを願うようになります。

また出産後も安心して子育てに取り組めるように、引き続きオスの保護を必要とし、自分と子供が生活するのに必要な物資と、安全な環境の提供を求めるのです。

 

人間も同様で、この時期の男性は、家族が増えた分の収入を増やさなければいけない、というプレッシャーを感じます。

共働き夫婦の場合、育休中の妻の分も稼がなければ、と思うことでしょう。

このように、妊娠・出産・育児という過程において、夫婦の分業が顕著になっていくのです。

夫婦のすれ違いが危機を呼ぶ

この時期、夫の関心は仕事など「家庭の外」に向けられ、妻の関心は「家庭の内」に向けられるようになります。

男性はより高い収入を得るために、仕事への投入度を高める必要がありますし、独身時代のように簡単に転職するなどの冒険を犯すことにも慎重になります。

そうしたことが複合的に男性のストレスとなっていきます。

 

ところが、家に帰ると妻は子供のことに関心が向いていて、夫への気遣いがどうしても薄くなりがちです。

育児のストレスを感じている妻は、夫のストレスを和らげるための努力をするよりは、自分のストレスを解消してほしい、と感じています。

お互いに自分が理解され慰労されたい、という欲求が高じて、相手を思いやる心の余裕が持てず、欲求不満の状態となっていきます。

妻は育児の疲れから、夫との性生活に応じることも面倒に感じることでしょう。

この時期、夫の風俗通いや浮気が起こりやすいのです。

それが発覚すると、

「私が育児で大変な思いをしていた時に、あなたは好きなことをして遊んでいたのね!」

と、妻は夫に失望して激しく傷つき、夫婦は危機に陥ります。

これが、産後クライシスの流れなのです。

男性はなぜリスクを負ってでも浮気するのか

男性の中には、「性的に用済みになることは自分の命の終わり」と感じる本能的な恐怖心があるのかもしれません。

多くの男性は、自分が性的に不能になることに対して、潜在的な不安を抱えています。

また、いくつになっても自分の生殖能力を試したい心理があるようです。

「子種を撒く」ということは、オスの究極的な存在目的です。

夫婦は、子供を何人か生んだ後は、生殖のためのセックスは必要ありません。

女性には閉経が起こりますが、男性の精子は生涯を通じて生産されます。

それは、いくつになっても生殖能力があるということであり、だからこそ男性は、オスアリのように用済みになったら数日で死ぬ必要もなく、生き続けることができるのかもしれせん。

愛と本能を区別する

このように見ていくと、「子孫を残す」という生き物としての本能において、男性と女性の役割がいかに違った形で現れるかを実感することができます。

男性にとっては、命の種を数多く撒くことが本能に組み込まれていますが、女性は受けた種をしっかり産み育てるために、男性をつなぎとめておく必要があります。

女性が一生懸命新しい命を育んでいる間に、男性が命の種をあちこちにバラ撒いているのは、女性にとっては理解しがたいことです。

現在の一夫一妻制が、女性が安心して子育てすることをサポートするシステムであるにもかかわらず、男性の不貞行為が後を絶たないのは、これが本能と関係しているからです。

旦那さんが理解不能な不貞行為をした場合、それは、あなたを愛していないとか、あなたに女性的な魅力がないということではなく、男性特有の本能に根差したものなのです。

だからと言って男性の不貞行為を容認するわけではありませんが、愛と本能を区別しながら、広い視野でこの問題に取り組む必要があるのではないでしょうか。