できてる?コロナ時代の夫婦のストレス・マネジメント

新型コロナウィルスにより、世界が未曽有の危機とストレスに直面しています。

これは、個々の家庭においても同じこと。

コロナ離婚やコロナ虐待などの言葉が生まれたように、自粛のため、家族が家に居るようになることに伴い、個人の自由時間が減る・プライバシーが保てない、などストレスが増えています。

こうしたストレスにどう対処していけばいいのでしょうか?

こんなことがストレスになっていませんか?

夫が自宅にいるので気を遣う

自粛期間中や、その後においても、夫の勤務が在宅ワーク(テレワーク)になり、自宅にいる時間が増えた方が多いと思います。

夫専用の書斎がある場合はいいですが、日本の住宅事情では、そうでないことがほとんど。

夫がリビングを占領して、ZOOMなどで会議をしていると、妻の生活領域がどうしても制限されてしまいます。

リビングとダイニング・キッチンがオープンスペースである場合、家事をする音にも気を遣うことになり、妻の行動が制限されてしまいます。

このように、限られた空間の中で棲み分けなければいけないのは、大きなストレスになります。

子供といる時間が増えて自分の時間がない

保育園や幼稚園の休園、学校のオンライン授業化などで、家で子供さんたちと過ごす時間が増えた方が多いと思います。

子どもがスケジュールをこなすのを手伝ったり、当然、親の仕事も増えるため、ストレスになりがちです。

三食おうちごはんで、食事の支度が大変!

夫や子供が一日中家にいると、家で3食食べることになります。

また、間食も多くなり「食費が激増した」という声も。

買い物の頻度が上がり、料理に充てる時間も増えるため、主婦の自由時間が減ってしまいます。

外出の機会が減った

自粛は解かれても、3密(密閉・密集・密接)を避けなければならず、どうしても以前のような自由な外出は、はばかられることでしょう。

その分、気分転換のチャンスが減り、ストレスが溜まっていくことに。

夫や子供との安全意識の違い

家族間でも、コロナに対する安全意識に違いがあります。

もしあなたが、コロナにかかるリスクを最大限回避しようとしているならば、夫が付き合いなどで外出するたびに、不安が募ることでしょう。

夜の歓楽街などは、最もリスクの高い場所ですし、近づいてほしくないのは当然です。

また、外出頻度や手洗いなどについて、相手の安全対策も気になることでしょう。

そのことについて真剣に話し合おうとしても、逆に「神経質すぎるよ!」と言われて喧嘩になることも。

意識の違いがストレスになります。

ストレスによって○○が蓄積される!

コロナによるメンタル・クライシスは、これから来るであろう、という専門家の見方があります。

ストレスの程度にもよりますが、例えば震災のような大きなショックが起こった場合でも、2~3カ月までの間なら、心が本来持つストレスに対する適応能力によって、比較的普通の生活を営むことができます。

ところが、その間に「蓄積疲労」が溜まっていくのです。

それが、ある段階に達すると、体から脳に「これ以上動いてはいけない。弱っているから休め!」という指令が出されます。

意思とは関係なく、気力と集中力が低下し、問題に対する解決能力が発揮されなくなってしまうのです。

そのため、人間関係や仕事でのトラブルが増え、さらに疲労がたまるという悪循環に陥るのです。

家庭においても、夫婦喧嘩や家族とのぶつかり合いが増えたり、しなければならないことに意欲が全くわかない、などの症状があるときは、蓄積疲労を疑ってみる必要があります。

頑張り屋さんほど危ない!

ストレスによる疲労が蓄積してしまうのは、疲労の初期段階でSOSを出せなかった人たちです。

もともと真面目で努力家であるために、ちょっとぐらいのストレスは、自分の力で乗り越えてしまおう、と思っている人たちです。

つまり、我慢強い人たちが蓄積疲労をためやすいのです。

しかも厄介なことに、普段なら、周囲に助けを求めることもできる人でも、この状態になると、イライラや猜疑心が異常に強くなり、周りに援助を求められなくなります。

一人で悩んだ末、ある日突然、何もかも投げ出したくなるような「心が折れる」状態になってしまうのです。

心の疲労を意識的に自覚すること

心の疲労は、体の疲労と違って症状が現れづらく、それゆえに見過ごされることも多いのです。

毎日家に居るのだから、特に疲れることもしていない、と思いがちですが、それは間違った認識です。

精神的な蓄積疲労は、結局は体の不調という形で表れてきます。

最近の生活を振り返って、次の点をチェックしてみましょう。

 

♦毎日よく眠れていますか?

♦朝起きた時、さわやかな気持ちで目覚めていますか?

♦ちょっとしたことで苛立つことは、あまりないですか?

♦最近、心から笑ったことはありましたか?

♦誰かと楽しく会話したことがありましたか?

 

もし、「いいえ」が3つ以上あれば、ストレスによる蓄積疲労がたまっている可能性が高いと言えます。

ストレスをためないために

こうした蓄積疲労を解消するためには、単に「ポジティブ思考をする」などのメンタルなアプローチでは無理があります。

むしろ、身体的な面からのアプローチが効果的です。

次のような生活習慣を心がけてみましょう。

十分な水分を取る

毎日2リットルくらいの水を飲むようにしましょう。

出来れば、コーヒーやお茶ではなく、良質のミネラルウォーターを飲むようにします。

食後1時間は避け、起床後や空腹時に飲むようにします。

体もデトックスされ、二重の効果です。

一日に20分間瞑想する

瞑想は、自律神経系を調整してくれることが知られています。

ストレスに過剰反応していた心が落ち着き、感情も安定します。

週に3回、30分~1時間のウォーキングする

ウォーキングは、単に運動になるだけでなく、脳の働きを整えてくれます。

周りの景色に注意を払いながら、適度な速度で歩きましょう。

睡眠時間を十分にとる

できれば最低8時間の睡眠時間を確保しましょう。

実験によると、8時間睡眠と6時間睡眠をさせるグループを作り、2週間後に比較したところ、6時間睡眠グループでは、作業能力の著しい低下が観測されました。

夜にまとまった睡眠時間をとれない人は、30分でも午後に昼寝をしましょう。

質の高い睡眠のためには、夕方に軽い運動をする、入浴して体を温める、寝る前にスマホやPCを見ないなどの方法が有効です。

積極的に自分に楽しいことをする

自分にとって、ストレス解消になる楽しいことをする時間を持ちましょう。

「ここのところ、何をしても楽しくない」という人は、受動的なことから始めることをお薦めします。

見たい映画をスマホで見る、好きな音楽を聴く、などです。

エネルギーレベルが上がるにしたがって、徐々にアクティブな趣味を楽しむようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?

心を健康に保つことは、免疫力を高めることにもつながります。

特に、毎日顔を合わせる配偶者との夫婦関係の悪化は、大きなストレスになるので、軽く考えずにストレス・マネジメントに取り組むことが大事です。

自分自身で抱え込んで、手遅れになるまで放っておかずに、カウンセラーなど心の専門家に相談することをお薦めします。