不倫依存症の夫に悩むあなたへ

夫を持つ全ての女性にとって、最も耐え難いできごと。

それは多分、夫の浮気や不倫ではないでしょうか?

夫の浮気や不倫で傷つかない妻はいません。

もしそれが、一時の迷いや出来心によるもので、夫が深く反省しているならば、許す気持ちになれるかもしれません。

でも、繰り返される浮気や不倫は、妻の心をズタズタにしてしまいます。

いわゆる「不倫依存症」になっている夫を持つ妻たちは、一体どう対処していったらよいのでしょうか?

不倫依存症には周期がある

男性は、誰もが一度くらい浮気をしてみたい、という願望を持っていると言われます。

でもそれを理性で抑えるか抑えられないかで、依存症かどうかの区別がつきます。

依存症というのは、それをしなければ脳内が不安になる、不安になるからその行為に走る、我に返り反省する、というのを繰り返します。

 

浮気や不倫を繰り返す夫の行動には、周期があります。

不倫をして妻を泣かせ、やがて我に返ると、自ら反省して相手と別れたり、妻とよりを戻しますが、またしばらくすると浮気の虫がウズウズしてきます。

不倫が再発するきっかけとしては、夫婦間での大ゲンカなどより、むしろ仕事や人間関係などからくる、些細なストレスや不安の高まりが原因となっているようです。

 

今度こそは家庭に留まってくれると信じていた夫から、再び裏切られるということを繰り返すと、夫が浮気をしていない時でも、妻は「またいつ夫が不倫に走るか」という不安や猜疑心に苛まれ、夫を信じることが出来なくなります。

夫婦間の基本的信頼が失われると、夫婦関係が良好な時でも、いつまた裏切られるかという不安感がつきまとい、夫の些細な行動の変化にも過敏に反応してしまいます。

夫も夫で、「自分はまた疑われている」とストレスを感じるようになります。

そのことが、夫を不倫に走らせる一つの要因になることもあるのです。

普段は優しい夫が豹変するのは?

普段は優しい夫が、不倫の再発に伴って急に冷たくなったり、些細なことでキレやすくなることがあります。

妻は、その豹変ぶりに、夫が別人になってしまったように感じるかもしれません。

不倫に限らず、何らかの依存症(アルコール依存症・ゲーム依存症・買い物依存症など)を持った人には、そのような特徴が見られます。

ひとたびそれにハマると、もうそれ以外のことは考えられなくなり、他の人がそれを咎めたり、無理やりやめさせようとすると、激しく抵抗して暴言を吐いたり、暴力的になったりします。

不倫をやめられないメカニズム

不倫をすることで、脳内に快楽ホルモンが分泌され、一時的にでも不安やストレスを忘れ、幸せな気持ちになれるため、脳はその状態を維持しようとします。

そのため「不倫はいけないことだ」「妻を悲しませている」といった理性の声を、自ら無視してしまうのです。

こういう状態の時に、いくら責任問題や倫理道徳を説いても、通用しません。

しかし、サイコパスでない限りは、罪悪感や不安を少なからず感じているわけですから、その葛藤を忘れるために、さらに不倫にのめり込む、という悪循環が起こります。

罪悪感を誤魔化すために、無理やり自己正当化し、不倫を咎める妻に謝るどころか逆ギレしたり、離婚するぞと脅かしたりします。

また、「誰でもやってること」「男の甲斐性」「妻にバレなければ問題ない」などと居直ることで、自分を正当化し続けます。

不倫依存の背後にある自己肯定感の低さ

依存症に陥りやすい人の傾向として、自己肯定感が低いことがあげられます。

自己肯定感とは、ありのままの自分を、そのままで良しと思える心です。

ところが、幼い頃の親子関係などで、「そのままの自分では愛されない」という思い込みを持つと、自己肯定感は低くなります。

 

自己肯定感が低いと、物事がうまくいかなかったりストレスを受けたときなど、自信を喪失しやすく、強い不安や自己無価値感にとらわれてしまいます。

そんな時、不安を消そうと心の拠り所にするのが、脳に手っ取り早い刺激と快楽を与えてくれる物や行為であり、それが依存症を生み出していきます。

脳はこのパターンを学習し、心が不安定になる度に、同じ事を繰り返すようになります。

 

また、このような人は、認めてくれ褒めてくれる人に簡単に心を許す傾向があります。

不倫相手から求められたり喜ばせることで、自分の価値が上がったような万能感を得るとともに、恋愛ホルモンの大量分泌により、強い快感を感じるのです。

不倫依存症の夫が求めているもの

不倫依存症の人が求めているのは、性的な快楽や解放感とともに、心の安定感です。

別の言い方をすれば、「くつろげる居場所を見つけたい」という欲求でもあります。

もちろん、不倫によって得られる「居場所」や「安定」などは、一時の幻想にすぎません。

それでも、心の渇きを満たすために、それを求めてしまうのです。

 

このような人たちに必要なのは、心の安全基地となってくれる人です。

自分がどんな状態でいても、受け入れてくれる人が必要なのです。

例えば妻が、夫が不倫しようがしまいが、変わらぬ愛情で愛することができたならば、その夫は、最終的に妻こそが安全基地だと感じて、結局は妻のもとに戻ってきます。

しかし、ほとんどの妻は、夫の度重なる不倫に傷つき、これ以上夫を愛し続けることが難しいと感じて、離婚を考えてしまうことでしょう。

夫の不倫依存症に本気で取り組みたいなら

夫の不倫依存症克服に、本気で取り組みたいと思っている方には、次のことをアドバイスさせていただきたいと思います。

1.長い目で取り組む

依存症の克服には時間がかかり、一生治らない場合もあります。

でも、もし夫があなたのことが全く嫌いであるなら、とうに別れて自由に浮気を楽しむはずです。

結婚し続けているということ自体が、夫があなたを必要としているからでしょう。

あなた自身も、自分がなぜ夫を愛し続けたいと思うのかについて、自分の心と向き合ってみましょう。

2.誰かを責めることをやめる

夫や不倫相手やを責めたとしても、それはあなたにとって百害あって一利なしだと言えます。

夫を責めれば責めるほど、夫の心は不倫相手に向かって行くでしょうし、不倫相手を責めれば、夫はますます彼女を守ろうとすることでしょう。

最も避けてほしいのは、あなた自身を責めることです。

「責めること」と「反省すること」とは、全く違うことです。

自分を責め続けていると、心や体に変調をきたし、鬱や心身症を病むことになります。

3.許すこと

愛で傷つけられたのですから、夫や不倫相手を一生許せない気持ちは、よくわかります。

愛の恨みは、最も強力なパワーを持っていて、何代にもわたって受け継がれていきます。

それは巨大な核爆弾のようもので、その破壊力はメガトン級であるだけでなく、後後まで放射能で潜在意識の世界を汚染します。

つまり、落とした側も落とされた側も、後後まで後遺症に悩むのです。

特にあなたが夫とまた、よりを戻したいと考えているならば、一日も早く恨みを解いて相手を許す努力をしてください。

許すことは簡単ではありませんが、あなたの心が本当の自由を取り戻すためには、絶対に必要なことです。

誰かを恨んだままでは、決して幸せになることはできません。

あなた自身のために、恨みを解いていきましょう。

4.自分の心を安定させる何かを見つける

あなた自身が不安を抱えたままでは、夫の依存症を治療することは難しいでしょう。

夫が不倫する度に、死ぬほどの苦しみを味わうのは、愛している限り仕方のないことだと言えますが、でもそのためにうつや無気力状態が続くとしたら、あなたの人生はダメージを受けてしまいます。

夫の不倫によって、あなたの人生自体まで棒に振る必要はありません。

むしろ、そのことをきっかけに、自分自身の人生の意味や目的について深く考え、一生をかけてやりたいことや、社会貢献できることを考えてみる機会とすることができます。

辛い思いを克服して心の器が広がった分だけ、あなたはきっと、多くの人に癒しや勇気を与えることが出来るはずです。